2017年1月9日月曜日

芸人迷子/ユウキロック 感想 


 ハリガネロックのボケ担当,ユウキロックの著書です。ハリガネロック解散の経緯と,本当にやりたかった漫才,同期のことなどが書かれています。
 ハリガネロックは90年代かなり人気がありました。特にケンドーコバヤシの元相方であるユウキロックのしゃべくりボケは飛びぬけていて,著書の中で中川家を追い続けていたとありましたが当時既に中川家より人気も実力もあったように思えます。
 しかしM-1が取れなかったこと,吉本から気に入られなかったこと,マンネリなどがあり,最後に挑んだTHE MANZAIでの惨敗を最後に解散してしまいました。
 
 すんげーBEST10やオンエアバトルでは千原兄弟,バナナマンやペナルティにも勝っていたんですけど,その後ブレイクしきれませんでした。ユウキロックはアメトークや内Pなどにも出てましたけど,漫才へのこだわりが強すぎて普通のバラエティ番組にはあまり出ていなかったと思います。

 とにかく漫才にこだわり,漫才でウケて漫才の賞レースにこだわっていたため,M-1での敗北が受け入れがたく,解散してしまったといえます。
 ハリウッドザコシショウなんかはどんなに売れなくなっても続けると思うんですけど,ユウキロックなんかは職人肌なんで人気がなくなるのは耐えられないタイプです。

 漫才へのこだわりからか,解散後はピン芸人というわけでもなく引退して今はライター業と後輩の脚本なんかをしているそうです。
 音楽家や格闘家などもそうですが,結果が出ないといけない職業は本当に過酷で,趣味で続けるなら引退なんか考えなくても良いですがそれで食っていくとなると常に引退と背中合わせです。

 でも,とことん打ち込んだことがあるというだけでも羨ましく思えます。ハリガネロックなんかは知名度は全国区です。
 関西ローカルでちょびちょびやって食っていくことは可能だったと思いますが,潔く引退するところも最後までユウキロックらしいです。本人は自虐的に書いてますけど歴史に名を刻むまではいかないですけど,十分お笑い界に爪痕を残したと思います。

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